一念三千の原理の根拠となる要素を考察
法華経の会座にいた衆生は皆成仏できた。(五千起居はとりあえず退出はしたが)
→ 十界が成仏する
→ 十界全ての界に仏界が内在していることの証明
→ 教説全体を概観すると、各境界から他の境界へ転生している
例えば、人界から三悪道へ
人界から天界・二乗・菩薩に転じる
それは相互に起こる
→ 十界互具
→ 十界は十如実相として展開する 161 【参考】 鳩摩羅什訳 十如実相の意訳についての考察
→ それは教説全体を概観すると 五陰 衆生 国土 の世界で展開する(それ以外で展開できない)
以上を総合すると
一念に三千を具す となる。
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★→ 迹門での二乗への記別=二乗成仏 竜女成仏 = 畜生界・女人成仏 提婆達多へに記別 = 悪人・闡提成仏
これに、十界全て包摂される。(成仏するということは、仏性が元々あるから。という原理=一切衆生悉有仏性)
法華経に十界の衆生が参集した文証
■ 二乗・菩薩・修羅・畜生界などが救済される文証 (法華経に列座して五千人起去の上慢の衆生以外は全て救済されたのである)
序品第一
● 二乗
是の如く我聞きき。一時、仏、王舎城耆闍崛山の中に住したまい、
大比丘衆、万二千人と倶なりき。皆是れ阿羅漢なり。諸漏已に尽して復煩悩無く、己利を逮得し、諸有の結を尽して、心自在を得たり。
其の名を阿若O陳如、摩訶迦葉、優楼頻螺迦葉、伽耶迦葉、那提迦葉、舎利弗、大目?連、摩訶迦旃延、阿マ楼駄、劫賓那、O梵波提、離婆多、畢陵伽婆蹉、薄拘羅、摩訶拘?羅、難陀、孫陀羅難陀、富楼那彌多羅尼子、須菩提、阿難、羅?羅と曰う。是の如き、衆に知識せられたる大阿羅漢等なり。
復、学無学の二千人有り。摩訶波闍波提比丘尼、眷属六千人と倶なり。羅?羅の母・耶輸陀羅比丘尼、亦眷属と倶なり。
菩薩摩訶薩八万人あり。皆阿耨多羅三藐三菩提に於て退転せず、皆陀羅尼を得、楽説弁才あって、不退転の法輪を転じ、無量百千の諸仏を供養し、諸仏の所に於て、衆の徳本を殖え、常に諸仏に称歎せらるることを為、慈を以て身を修め、善く仏慧に入り、大智に通達し、彼岸に到り、名称普く無量の世界に聞えて、能く無数百千の衆生を度す。
● 菩薩
其の名を文殊師利菩薩、観世音菩薩、得大勢菩薩、常精進菩薩、不休息菩薩、宝掌菩薩、薬王菩薩、勇施菩薩、宝月菩薩、月光菩薩、満月菩薩、大力菩薩、無量力菩薩、越三界菩薩、?陀婆羅菩薩、弥勒菩薩、宝積菩薩、導師菩薩と曰う。是の如き等の菩薩摩訶薩八万人と倶なり。
● 天人
爾の時に釈提桓因、其の眷属二万の天子と倶なり。復、名月天子、普香天子、宝光天子、四大天王有り。其の眷属万の天子と倶なり。自在天子、大自在天子、其の眷属三万の天子と倶なり。
娑婆世界の主梵天王・尸棄大梵、光明大梵等、其の眷属万二千の天子と倶なり。
● 畜生
八龍王有り、難陀龍王、跋難陀龍王、娑伽羅龍王、和修吉龍王、徳叉迦龍王、阿那婆達多龍王、摩那斯龍王、優鉢羅龍王等なり。各、若干百千の眷属と倶なり。
四緊那羅王有り、法緊那羅王、妙法緊那羅王、大法緊那羅王、持法緊那羅王なり。各、若干百千の眷属と倶なり。
四乾闥婆王有り、楽乾闥婆王、楽音乾闥婆王、美乾闥婆王、美音乾闥婆王なり。各、若干百千の眷属と倶なり。
四阿修羅王有り、婆稚阿修羅王、?羅騫駄阿修羅王、毘摩質多羅阿修羅王、羅?阿修羅王なり。各、若干百千の眷属と倶なり。
四迦楼羅王有り、大威徳迦楼羅王、大身迦楼羅王、大満迦楼羅王、如意迦楼羅王なり。各、若干百千の眷属と倶なり。
韋提希の子・阿闍世王、若干百千の眷属と倶なりき。各、仏足を礼し、退いて一面に坐しぬ。
★ ↑ ちなみに、ここに阿闍世が参集し、仏に敬信しているのであるから、「阿闍世が一闡提」などという根拠は全くない。
もし、伊藤真乗がそういっているとすれば、まさに「邪師」の証拠の一つ。
● 修羅 ● 人
爾の時に世尊、四衆に囲遶せられ、供養恭敬、尊重讃歎せられて、
諸の菩薩の為に、大乗経を説きたもう。無量義と名づくるなり。菩薩を教うる法にして、仏の護念したまう所なり。仏、此の経を説き已って、結跏趺坐し、無量義処三昧に入って、身心動じたまわず。是の時に天、曼陀羅華、摩訶曼陀羅華、曼殊沙華、摩訶曼殊沙華を雨らして、仏の上、及び諸の大衆に散じ、普く仏の世界、六種に震動す。爾の時に、会中の比丘、比丘尼、優婆塞、優婆夷と天、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦楼羅、緊那羅、摩?羅伽の人非人、及び諸の小王、転輪聖王、是の諸の大衆、未曽有なることを得て、歓喜し合掌して、一心に仏を観たてまつる。
● 人・天・地獄・餓鬼・畜生 界などが救済される文証
譬喩品第三
諸の衆生を見るに、生老病死、憂悲苦悩の焼煮する所と為る。亦、五欲財利を以ての故に、種種の苦を受く。
又貪著し追求するを以ての故に、現には衆苦を受け、後には地獄、畜生、餓鬼の苦を受く。
若し天上に生れ、及び人間に在っては、貧窮困苦、愛別離苦、怨憎会苦、是の如き等の種種の諸苦あり。衆生其の中に没在して、歓喜し遊戯して、覚えず知らず、驚かず怖じず。
亦、厭うことを生さず、解脱を求めず。此の三界の火宅に於て、東西に馳走して、大苦に遭うと雖も、以て患と為ず。舎利弗、仏此を見已って、便ち是の念を作さく、(151下-01)