１、戒壇の大御本尊は大聖人の出世の本懐か？
①■「仏は四十余年、天台大師は三十余年、伝教大師は二十余年に、出世の本懐を遂げ給ふ。其中の大難申す計りなし。先先に申すがごとし。余は二十七年なり。」（聖人御難事　新編１３９６頁）
→釈尊は四十余年に”出世の本懐”である「法華経」を説き、天台大師は三十余年に同じく”出世の本懐”である「摩訶止観」を説き、伝教大師は二十余年で”出世の本懐”である迹門の戒壇の建立が成った。そして大聖人は、立宗から二十七年目、つまり弘安二年に、「出世の本懐を遂げる」と御宣言あそばされている。
では、大聖人の「弘安二年の出世の本懐」とは何か？
②■三大秘法其の体如何。答ふ、予が己心の大事之に如かず。（三大秘法抄）
→大聖人の最も大事とされることは三大秘法である。＝「三大秘法」が大聖人の「出世の本懐」である。
三大秘法＝本門の本尊・本門の戒壇・本門の題目　
三大秘法とはバラバラでは存在しない。
三大秘法＝一大秘法へ究竟される。→御一体の御本尊　ということ。
③「本門戒壇」との銘記がされておられる御本尊は弘安二年十月十二日御図顕の戒壇の大御本尊しかない。＝三大秘法の究極の御本尊
④しかも、この戒壇の大御本尊の御建立には、鎌倉時代の様式の手斧（ちょうな）が用いられており、後世の室町時代に使われた鉋（かんな）の削り跡とは明らかに違う、よって後世の作とする疑難は当たらない。
⑤現存する大聖人御真筆御本尊の中でも取り分けて大幅の大曼荼羅である。（大聖人の「出世の本懐」との御心の表れ、といえる）
以上から、大聖人の出世の本懐とは弘安二年十月十二日御図顕の本門戒壇の大御本尊以外ありえない。
２、その本尊の前で題目を唱えないといけないのか？
■問うて云はく、法華経を信ぜん人は本尊並びに行儀並びに常の所行は何にてか候べき。答へて云はく、（中略）行儀は本尊の御前にして必ず坐立行なるべし。（中略）常の所行は題目を南無妙法蓮華経と唱ふべし。（唱法華題目抄　文応元年五月二八日　三九歳　229）
→この御文のごとくに信徒は必ず可能な限り大聖人の出世の御本懐＝本門戒壇の大御本尊の御前で、題目を唱えなくてはならない。参照・登山参詣
３、海外とか戒壇の大御本尊へ参詣できない人はどうなるのか？
→御法主上人からの血脈正しい正統の師僧より受戒を受けた正式な信徒が、例えば海外などの遠方、病弱、経済状態等の諸事情で、戒壇の大御本尊へ参詣することが困難な場合は、その方の所属寺院、各家庭の御法主上人御認可の御形木御本尊の御前への参詣が、そのまま戒壇の大御本尊への参詣の義に通ずるのである。
■広宣流布の時至れば、一閻浮提の山寺等、皆嫡々書写の本尊を安置す。その処は皆これ義理の戒壇なり。然りと雖も仍これ枝流にして、これ根源に非ず。正に本門戒壇の本尊所住の処、即ちこれ根源なり。（『法華取要抄文段』日寛上人）
★ちなみに創価学会員は、もはや戒壇の大御本尊への参詣資格を失っているが故に、題目を唱えても全く功徳はない。→人格・経済・健康・人間関係などが破綻→頭破作七分→無間地獄