211 如来寿量品の通解
「あなた方は、よく知るがよい。自分は、もう寿命いくぼくもなく、死ぬ時も間近にせまっている。
法性の淵底に帰る前に、この弘安二年十月十二日に認めた本門戒壇の大御本尊を日本国富士大石寺に残して行くぞ。
あなた方は、この大御本尊を信じなさい。
信ずれば必らず、あらゆる悩みを解決できるから、何も心配することはない。」
といい残されて、弘安五年十月十三日、池上で、末法の御本仏、日蓮大聖人は、後事を第二祖日興上人に托されて、安らかに御入滅あそばされたのであった。
そして、代々の日蓮正宗の御法主猊下を御身代りとしてつかわされて、邪宗の人たちを折伏された。
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この分身というのはどういうことかといいますと、お山の大御本尊が中心で、われわれの家に安置し奉るところの御本尊は、みな三大秘法総在の御本尊の分身仏になるわけであります。
分身仏というものは、御本仏と一切変わらない働きをなさるのであります。
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無始無終の御本尊は、永遠に霊鷺山にいらっしゃいます。また余の住処にもいらっしやいます。
総本山富士大石寺の奉安殿に、一閻浮提総与の大御本尊がおいでになりますが、あのところは霊鷺山であります。
また余の住処と申しますのは、各寺院、われわれの家に御本尊がいますのをいい、ここも霊鷺山であります。
これを分身散体と申しまして、御本尊の法体が厳然といらっしゃるのであります。
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名字の不同、年紀の大小ということは、御本仏は、生きていらっしやるときには、日蓮大聖人、亡くなられては本門戒壇の大御本尊と仰せられ、その仏の御名前と年月はちがいますが、同じくわれわれを化導して下さるのである。
また涅槃に入るとは、日蓮大聖人は亡くなられて、大御本尊をお残し下さったことである。
213
日蓮大聖人はいつも、この裟婆世界に住んでおられる。
現在は富士大石寺におわします戒壇の大御本尊として出現されているのだが、多くの邪宗のものたちは、近くにいながら、かわいそうにも日蓮大聖人の御当体とは気がつかないでいるのである。
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汝ら、あきらかにきけ、人生の不幸をば一掃し、地獄の門を閉じたり」と、日蓮大聖人おおせの、もっとも根本は、弘安二年十月十二日御出現の大御本尊であります。「あなた方は、三大秘法の南無妙法蓮華経を信じなさい。」とおっしゃっているのであります。