閲覧注意　というサイト内にある痴問についてメンバーから問い合わせがあったので破折します。

質問

Ｐ42 後ろから数えて4行目の文段を

『閲覧注意』では

『王城の開山日目』とあるから大石寺の開山は日興上人では無く、日目上人だと言っています。

『玉野ノ大夫法印は王城の開山日目弘通の尊高なり』とありますので、玉野ノ大夫法印は日尊師の御事で『王城の開山日尊』という意味になると思います。でもなぜ『王城の開山』が日尊師なのでしょうか？

返答

これは、要法寺・日辰著の祖師伝ですね。

で、

１、そもそも、「駿州富士大石寺釈日目の伝」のＰ31において

● 日興上人日目に大石寺を付属するの御書に云く。

とあり、既に、日興上人が大石寺の「開山」であり、その大石寺を日目上人へ付属する。という大前提で書かれていることが明白です。

その後、引用している、日興跡条々の事　の中の、

●一、大石の寺は御堂と云ひ墓所と云ひ日目之を管領す修理を加へ勤行を致し広宣流布を待つ可きなり。

との有名な御文を引いていることからも、日辰が上記の前提にたった上で祖師伝を書いていることは明白ですね。

２、「開山」という語は、他にも随所に出てきてますが、全て日興上人を指してします。

間違っても日目上人を指している個所は、今回の邪難者が疑問視している個所以外にはありません。

これは今回の個所だけ「開山」を日目上人に見立てている、という道理など成り立つはずがなく、つまり、邪難どものが頭悪いので、古文の読み違えに気がつかないで自分の無知を晒しているということです。

例文

● 開山若年の時三井寺に登り　ｐ20

● 又開山富士の西山大内殿の親類の由を仰せらる云云、同ｐ

● 開山老母富士の西山河合に於いて他界あり、ｐ21

などなど、類文繁多です。

要するに、日辰は　日興上人のことを「開山」　と呼称しています。

つまり、大石寺の「開山」は日興上人　という認識であったということです。

上記、１、２、を見れは、子供でも分かることですが、日辰は、

日興上人が大石寺の「開山」であり、その大石寺を日目上人にへ付属された。

という歴然たる認識に立って執筆している、ということです。

３、で、当該個所ですが、本文の段の関連文を挙げてみましょう。

● 然るに日興一百六箇の本迹血脈書を以て日尊に付属して云はく。

仏より三代

右件口決結要の血脈は聖人出世の本懐衆生成仏の直路なり、（中略）

設ひ付弟為りと雖も新弘通所建立の義無んば付属を堅く禁め給ふ者なり、

然る間玉野の大夫法印は王城の開山日目弘通の尊高なり、華洛并に所々に上行院建立有り云云、仍て之を授与するのみ、正和元年壬子十月十三日　　日興日尊に之を示す。

この段は、百六箇抄を日興上人が日尊師へ付属する時のお言葉という伝です。

この段の意義を概観すれば、

「この百六箇抄は、大聖人から日興上人へ伝えられ、それは日目上人へ、そして今ここに、その血統正しい百六箇抄を日尊師へ付属するぞよ。」

という意味です。

更に、

「この抄の付属は、たとえ大聖人以後の日興上人・日目上人の跡を継ぐような弟子であっても、折伏弘

教に勤しみ、新寺建立していくような大弘通者でないと付属してはならない。」

と戒められて、その次に続く文です。

ここまで、読み解けば、当該個所をどう読むのか自然と分かるはずでね。

当該個所

●然る間玉野の大夫法印は王城の開山日目弘通の尊高なり、華洛并に所々に上行院建立有り云云、仍て之を授与するのみ、

と、こう続きます。

つまり、日尊師はその資格があるかと言えば、立派な弘通の実績があるから、付属する資格がある。という文なのですね。

ですから、この問題の部分は、こう読むんです。

●然る間玉野の大夫法印は、

王城の開山

日目、弘通の尊高なり、

華洛并に所々に上行院建立有り云云、

仍て之を授与するのみ、

そもそも、句読点は原文にあるはずもなく、日亨上人が編纂されるときに入れられたものである。
日亨上人は充分理解会通されていて、必要以上の句読点を入れていられない個所は他にも多々見られる。

意味

そのように大弘通者でなければ本抄・百六箇抄は付属してはならないところであるが、

しかし、玉野の大夫法印（日尊師）は、

日蓮大聖人→

王城の開山（日興上人）・→

弘通においては随一の日目上人、→

そして、日尊は、京都方面に上行院を始め、所々に弘通所を建立している。

であるから、この百六箇抄を付属するのである。

となります。

こう読む根拠は、この段の始めの

● 日興一百六箇の本迹血脈書を以て日尊に付属して云はく。仏より三代　云々　　

この「仏より三代」という文が文脈の伏線となっています。

「仏より三代」　といえば、まさに

日蓮大聖人→日興上人→日目上人　ということは今更言うまでもありません。

ですから、当該個所は、上記のように、日興上人→日目上人→日尊師　という立派な弘通者であることの系譜を明らかにするところの文ということです。

４、もし、その頭の弱い邪難者のように「王城の開山日目」（大石寺の開山は日目上人）との読み方をすれば、

●設ひ付弟為りと雖も新弘通所建立の義無んば付属を堅く禁め給ふ者なり、
然る間玉野の大夫法印は王城の開山日目弘通の尊高なり、華洛并に所々に上行院建立有り云云、仍て之を授与するのみ、

例え、次の法主にならんと目されるような弟子でも、新しい弘通所を建立していくような勇猛果敢な折伏行がなければ、次の法主という付嘱はしてはあいならん。
「然る間」（そういう経緯であるところ・それだから。それゆえ。）

玉野の大夫法印（日尊師）は、そのような勇猛果敢な弘通者である。。。という文脈の

① 「然る間」　という接続詞の意味が全く不明となってしまう。

②　文章から日興上人が欠落し、日目上人だけが特に強調されることになり、段の冒頭の「仏より三代」との言葉との整合性が取れない。

③　この段の全体的な趣旨としての、「日尊師が、大聖人以来の正統な、百六箇抄を付属されるに足る弘通者である。」という流れを乱して、実に違和感のある異質で歪（いびつ）な文意となってしまう。

④　祖師伝の他の全ての個所で用いられている「開山＝日興上人」という意味に反する。

などなど、の矛盾が発生してしまいます。

ちなみに、その頭の弱い邪難者にこの文全体を通解してもらうのもまた一興でしょう。

もしかしたら、私が考えている以上に幼稚な訳しかできていないかも知れないから、それを見せてもらうのも楽しみです。

まさに、この頭の悪い邪難者は、古文が読めず、句読点など、そもそも古文にはありませんから、その区切り方すら分からず、ただ自分の無知を晒しただけの恥さらし、ということですね。

しかも、こんな単純明快な古文の読み違いが見抜けず、幼稚な邪難にひっかかっているその他、金魚の糞みたいなバカ者たちも、いかに頭が悪いかを証明しただけの実にいい恥っさらしでした。

呵々大笑。