ブラジル 日系新聞 「週刊時報」 
元創価学会スペイン理事長の野口信之氏
  池田の著名人利用
  トインビーの孫
  図書贈呈と交換で名誉称号



 前回、「ルノウール絵画疑惑」の顛末(てんまつ)を紹介したが、その際、「絵画取引で捻出された金は、池田がゴルバチョフ(元ソ連大統領)と会見するために用意された裏金である」との証言もある旨を記した。

 絵画疑惑で不明金となった十五億円が裏金になったかどうかは定かでないが、海外の著名人たちとの会見や海外の大学等から贈られる名誉称号が、池田の広告材料として利用されていることは周知のことである。

 そもそも池田大作という人間は、「キン○○コ」発言や脱会者への執拗な罵詈雑言(ばりぞうごん)を見てもわかるように、品性下劣であり、とうてい世界で評価されるような人物だとはいえない。

 されば、池田の有名人との会見や、国家や関係団体からの表彰、受章などには、表向きの評価とは異なった裏がある、と見るべきであろう。
 今回は、そうした池田の有名人利用・受賞の、裏側を見てみよう。


 もとより、その裏工作の実態が表に出ることなど、ほとんどないが、唯一、例外的に露出してしまったものがある。

 昭和五十九年二月に池田らの一行がブラジルを訪問したことがあったが、これについて、ブラジルの日系新聞【週刊時報】は、

■ 「新聞界にも史上最高の札束乱舞   日伯社長は『金一封一蹴』
 
池田創価学会の ■ 「華鹿な」行動・編集部座談会」 と見出しを付け、次のような座談会記事を載せた。
 
■「池田大作を頂点としたSGl一行と現地NSB(ブラジル創価学会の当時の名称)グループの動きが、さまざまな意味で各方面から注目を集めている。」

■ 「問題の焦点は、日刊邦字紙三紙に対し、邦字新聞史上最高の金がばらまかれた、というのが事実だが、今回の検討はそこに扱ってみよう。」

■ 「サンパウロ新聞、パリウスタ新聞、日伯新聞の三紙に対し、かなりまとまった額のカネが、届けられている。日系社会の中心とされ、文化活動の代表機関と目されているブラジル日本文化協会、そして日系社会における社会福祉組織の代表機関として自他共に許すサンパウロ日伯援護協会に対し、SGIは各一万ドルを寄付したが、公共的性格であるとはいえ、一私企業にすぎない商業新聞に対し、文化、社会福祉の代表機関への寄附を上回るものや、あるいはそれに近い額が届けられている事実は、良識ある人たちをして一様に首をかしげさせている。

■ 「SGI会長会長のS氏(*当時の鈴木琢郎・創価学会会長室長)が、『日伯毎日新聞を訪ね、金一封を
差し出した。同社の社長が受け取りを拒否すると、S室長は、こう言ったという。「(中身は)七千ドル(※当時の円換算で約百七十万円)なんですが?


■ 「さらに、今度は『パリウスタ新聞』を訪ね、SGl・文化祭等の取材、広告費の名目で、三千ドルを強引に受け取らせたという。」

■ 「『金の力』で世の中を思うように動かせる、と考えているように思われる日本の創価学会に、改めて批判の声が渦巻いてくるのも当然。


 創価学会の海外での評価はまったく高くない。
 フランスでは「カルト団体」と位置付けられているし、
 「池田氏は、ブラジルでは長い間、ブラックリストに載っていた」 (継命新聞社発行「グラフィティー創価学会の現実】より)というから、マスコミ対策として現地の日系紙に金をばらまいたであろうことは、容易に推察できる。

 その実態が、はからずも日系紙によって暴露されてしまったのだ。

 それにしても、一私企業に多額の寄附を贈ったり、新聞社の社長を七千ドルで買収しようとしたり、「取材・広告費」の名目で三千ドルを受け取らせたりと、凄まじい現金攻勢といってよい。

 まさに、「札束で人の顏を叩く」といった表現がピッタリの行状ではないか。

 ちなみに、このブラジル訪問で池田は、二月二十一日には、わずか三十五分という時間ながら、フィゲイレド大統領との会談に成功し、また、ブラジルの社会福祉団体から「福祉功労賞」を授与されている。

 会談に至る経緯や受賞の理由はわからないが、『週刊時報』記事を再読すれば、推して知るべしというべきであろう。

 こうした池田のひどい行状を語るのは、外国の新聞社だけではない。
長い間、創価学会の内部にいて、池田の行状をつぶさに見てきた幹部も、海外での池田の名声が「金で買われたもの」であることを、証言している。

 次に紹介するのは、本紙の前身の一つである『広布』紙に掲載された、元創価学会スペイン理事長の野口信之氏のインタビュー記事である。

 「――池田氏の海外広布における華々しい記事が、『聖教新聞』紙上に掲載され続けてきましたが、実際のところ、海外での池田氏ならびに創価学会に対する見方はどうだったのでしょうか。

野ロ スペインにおいては、あまり認められていなかったですね。
聖教紙上に報道されている内容には、欺瞞性がありますね。

池田氏のスペイン訪問の時も、公式的には国立マドリード大学への図書贈呈式と文化大臣との会見しかありませんでした。

 後日談ですが、スペインのあるジャーナリストが、『カルト特集』記事を書いたのですが、そのなかに創価学会も入っているんです。

池田氏のスペインでの行動を追っかけて、会見した方々にインタビューをしているんです。
文化大臣は『池田氏に対する印象はまったく何も残っていない。ただ、多数の取材陣がテレビカメラを持ち込んで仰々しく取材し、写真を撮ったことを記憶している』と話していますし、

マドリード大学総長は『膨大な数の本を戴いたのは確かである。しかし、他の団体からも戴いている。それだけのことです――と述べ、殊更に言いたくないという態度でした。」

 池田の有名人利用の実態が透けて見えるような話であるが、スペインでも「カルト」と認識されている現実が窺(うかが)え、興味深い。


 また、『聖教新聞』紙上に報道される池田と海外の要人との写真が、当人の意に反して撮られ、利用されたものであることも知れて面白い。


 ちなみに、こうした事例はスペインだけではなく、他の国でも同様だったようで、英国の歴史学者のアーノルド・トインビー博士(池田に名前を利用された著名人の一人)の孫娘、ポーリー・トインビー氏(イギリス、ガーディアン紙記者)は、

■ 「私達は、(※日本で池田の接待を受けた後)イギリスに戻ってから、池田氏により招待され、また彼の訪問を受けたりした何人かの人物に、電話を架けてみました。
尋ねられること自体が不愉快、という明らかな反応を示した人もありましたが、何人かは、池田氏の名声を高めるために利用されてしまったことを認めました。
つまり、すべての行事が素晴らしいものであるかのように繕(つくろ)われ、写真が撮られ、素っ気ない型どおりの会話が、あたかも非常に重要な会談であったかのごとく取り扱われ、記事にされた、と」(『ガーディアン』紙に掲載されたポーリー氏の手記)


と、池田の有名人利用の実態を暴いている。


 さらに、さきの野口氏は、池田への名誉称号の裏話も、次のように暴露している。

■ 「『図書贈呈と引き換えに、マドリード大学の名誉称号を貰えないかね』と、第一庶務から指示がありました。
図書の見返りを要求したということですね。
私は実際に交渉にあたって、一笑に付されました。
 名誉称号というのは、大学の審査会にかけられ、実際に大学に多大な貢献のあった人でなければ戴けないものなのです。
『いったい何なんですか。何もしない人に出せるわけないでしょう』と言われ、赤面しました。」



 「図書贈呈」という物品贈与の「見返り」として、池田の「名誉称号」を要求した、というのである。

● 学会員たちは

▼「池田センセーは世界の大学や国の機関からさまざまな授章を受けている。これはセンセーが世界から評価されている証拠だ」

と信じて疑わないが、じつは、その「名誉称号」も金で買ったものだった、ということである。

 学会員諸君、これが「池田センセー大活躍」の舞台裏なのだ。

 そうであれば、米国の「タイム」誌や「ニューズウイーク」誌といった一流誌が、池田の受賞や功績を採り上げないのも、納得がいこうというものだ。